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事業承継は誰に相談すべき?2026年版の窓口一覧

公開: 2026-09-17 / 更新: 2026-09-17 ・ 読了 約4分

この記事の要点

  • 後継者未定なら公的機関、税務中心なら税理士へ相談する
  • M&A仲介の成功報酬は数百万〜数千万円と幅がある
  • 相談から基本合意まで半年〜1年程度かかる案件が多い

事業承継の相談先は、後継者の有無や検討段階によって変わる。後継者が未定なら「事業承継・引継ぎ支援センター」、親族内承継なら顧問税理士、M&Aによる第三者承継ならM&A仲介会社や金融機関が主な相談先となる。まずは無料で相談できる公的機関から始め、そのうえで自社の状況に合う専門家に絞り込むのが失敗の少ない進め方だ。

事業承継の相談先は5種類に分かれる

事業承継の相談先は大きく5つに分類できる。それぞれ得意分野と費用感が異なるため、自社の状況に合わせて選ぶ必要がある。

公的機関はまず無料で状況を整理したい人向け

事業承継・引継ぎ支援センターは、47都道府県すべてに設置された公的相談窓口である。相談料は無料で、後継者の有無にかかわらず利用できる。中小企業庁が所管する事業であり、後継者不在企業に対しては公的なマッチング支援や専門家紹介も行っている。まずは方向性を整理したい経営者に向いている窓口だ。

公的機関の相談は予約制のケースが多く、初回面談までに1〜3週間程度かかることがある。早めの予約が望ましい。

顧問税理士は自社株評価と税負担の相談に強い

顧問税理士は、自社株式の評価額や相続税・贈与税の試算を得意とする専門家である。事業承継税制の適用可否や納税猶予の手続きについても、顧問税理士を通じて検討するケースが多い。ただし、税理士によってM&Aや組織再編の実務経験には差があり、対応可能な範囲は事務所ごとに異なる。

税務の最終判断は国税庁の公式情報や税理士による個別診断を確認したうえで行う必要がある。

弁護士は株式分散や親族間トラブルの予防に有効

弁護士は、株式が複数の相続人に分散している場合や、親族間で経営権をめぐる対立が予想される場合に相談すべき専門家である。遺言書の作成、種類株式の設計、株主間契約の整備など、法的な仕組みづくりを担う。M&Aの最終契約書(株式譲渡契約書)のリーガルチェックも弁護士の重要な役割だ。

金融機関は資金調達とM&A候補探しの窓口になる

金融機関は、承継資金の融資だけでなくM&Aアドバイザリー機能を持つ場合が多い。メガバンクや地方銀行は取引先企業のネットワークを活かし、買い手候補や譲渡先候補を紹介できる。日本政策金融公庫では事業承継に関する融資制度も用意されており、公式サイトで最新の制度内容を確認できる。

日本政策金融公庫の公式情報は制度改正が随時あるため、相談前に最新情報を確認しておきたい。

M&A仲介会社は第三者承継を具体的に進めたい人向け

M&A仲介会社は、譲渡先・買収先の選定から交渉、成約までを一貫して支援する専門家である。譲渡企業側の手数料は無料または着手金無料の会社もあれば、成功報酬のみで数百万円から数千万円規模になる会社もあり、報酬体系は会社ごとに幅がある。契約前に手数料の計算方法(レーマン方式など)を必ず確認する必要がある。

相談先選びで起きやすい3つの失敗

相談先を誤ると、時間とコストの両方を無駄にしてしまう。実際に起きやすい失敗を3つ紹介する。

1つ目は、顧問税理士がM&Aの実務経験を持たず、税務は適切でも譲渡先探しが進まないケースである。2つ目は、複数の仲介会社と契約した結果、同じ買い手候補に重複して情報が渡り、交渉が混乱する事例だ。3つ目は、初回相談の印象だけで契約を決め、後から想定より高い成功報酬を請求されるケースである。いずれも事前の比較検討を省いたことが原因になっている。

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相談から契約までの一般的な流れ

事業承継の相談を始めてから基本合意に至るまでの期間は、案件の規模や状況によっておおよそ半年から1年程度かかることが多い。一般的な流れは次の通りである。

1. 公的機関や税理士へ初回相談(1〜2週間で日程調整)

2. 自社の株価評価・財務状況の整理(1〜2カ月)

3. M&A仲介会社との契約・譲渡先候補の選定(1〜3カ月)

4. トップ面談・条件交渉(1〜2カ月)

5. 基本合意書の締結、最終契約(1〜2カ月)

小規模な事業承継の場合、検討開始から基本合意までおおよそ3カ月程度で進む事例もある一方、株式が分散している企業では1年以上かかることもある。期間には幅があることを前提に、逆算してスケジュールを組む姿勢が重要だ。

まとめ:段階に応じて相談先を使い分ける

事業承継の相談先は「後継者の有無」と「検討段階」で決まる。後継者が未定なら公的機関、税務対策が中心なら税理士、第三者への譲渡を具体的に進めるならM&A仲介会社というように、目的に応じて使い分けることが成功への近道である。複数の窓口へ同時に相談し、比較したうえで自社に合う専門家を選ぶことをおすすめする。

よくある質問

Q. 事業承継は誰に相談するのが一番早いですか?
A. 後継者が決まっていない場合は、無料で相談できる事業承継・引継ぎ支援センターへの相談が最も早く動き出せます。後継者が決まっている場合は顧問税理士への相談から始めるのが一般的です。
Q. M&A仲介会社への相談は無料ですか?
A. 初回相談を無料としている会社は多いですが、着手金や成功報酬の有無は会社ごとに異なります。契約前に手数料体系を必ず書面で確認する必要があります。
Q. 相談してから会社を譲渡できるまでどのくらいかかりますか?
A. 案件によって差がありますが、相談開始から基本合意までおおよそ半年から1年程度かかることが多いです。株式の分散状況や業種によってはさらに長引く場合もあります。
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