会社の未来を、次のステージへつなぐ。
ホーム › 事業承継の基礎知識

M&Aとは何の略?意味や仕組み、メリット・デメリットを解説

公開: 2026-10-03 / 更新: 2026-10-03 ・ 読了 約7分

この記事の要点

  • M&AはMergers and Acquisitionsの略で企業の合併・買収を意味する
  • 代表的な手法には株式譲渡や事業譲渡があり状況に応じて最適なスキームを選ぶ
  • 手続き完了まで通常6ヶ月から1年程度の期間がかかるため早期の準備が推奨される

M&A(エムアンドエー)とは「Mergers and Acquisitions」の略称で、日本語では「企業の合併・買収」と訳されます。複数の企業が1つに統合したり(合併)、ある企業が他の企業の株式や事業を買い取ったりする行為(買収)を指します。

近年では大企業だけでなく、中小企業の事業承継やベンチャー企業のイグジット(出口戦略)の手法としても広く活用されています。本記事では、M&Aの基礎知識から具体的な手法、メリット・デメリット、手続きの流れまでを分かりやすく解説します。

M&Aとは何の略?基礎知識と日本語の正式名称

英語の正式名称は「Mergers and Acquisitions」

M&Aは、英語の「Mergers(マージャーズ)」と「Acquisitions(アクイジションズ)」の頭文字を取った言葉です。それぞれの単語には以下の意味があります。

*

日本語では一般的に「合併・買収」と表現されますが、広義には提携(アライアンス)や資本参加なども含めた「企業の経営権の移転を伴う取引全般」を指す言葉として使われています。

現代日本におけるM&Aの社会的背景

日本国内におけるM&Aの件数は、近年増加傾向にあります。その背景には、中小企業の経営者の高齢化と後継者不足という深刻な課題があります。経営資源を次世代に引き継ぎ、従業員の雇用を守るための有効な手段として、親族外への事業承継を目的としたM&Aが活発化しています。

国もこうした動きを支援しており、例えば中小企業庁では事業承継・引継ぎ支援センターの設置やガイドラインの策定を通じて、円滑なM&Aを後押ししています。

M&Aの代表的な手法と特徴

M&Aには様々な手法(スキーム)があり、目的や規模、税務上の影響を考慮して最適な方法が選択されます。ここでは、中小企業のM&Aで特によく使われる3つの手法を解説します。

手法1:株式譲渡(経営権をそのまま移転する手続き)

株式譲渡は、売り手企業の株主が保有する株式を買い手企業に譲渡し、対価として現金を受け取る手法です。中小企業のM&Aにおいて最も頻繁に利用されています。

手法2:事業譲渡(特定の事業だけを切り出して売買する取引)

事業譲渡は、会社全体ではなく、特定の事業部門や特定の資産・負債を選別して売買する手法です。

手法3:合併(複数の会社を1つに統合する組織再編)

合併は、2つ以上の会社を合体させて1つの法人にする手法です。新しく会社を設立してすべてを吸収する「新設合併」と、既存の一方の会社がもう一方の会社を吸収する「吸収合併」があります。

会社の名前を入れるだけで、あなたの会社の記事を1本、無料でお作りします。検索で見つけてもらう記事を、毎日2本代行します。

無料で記事を作る →

売り手(譲渡企業)から見たメリット・デメリット

会社や事業を売却する側には、経営課題の解決や創業者利益の獲得といった利点があります。

売り手のメリット:後継者問題の解決と従業員の雇用維持

売り手のデメリット:希望条件での売却難易度と従業員の不安

買い手(譲受企業)から見たメリット・デメリット

会社や事業を買い取る側には、時間を節約して成長を加速させる利点があります。

買い手のメリット:新規事業への参入時間の短縮とシナジー効果

買い手のデメリット:簿外債務の引き継ぎと統合プロセスの難航

M&Aを進める5つのステップ

M&Aの手続きは、検討開始から最終契約・引き継ぎまで、おおよそ6ヶ月から1年程度の期間を要するのが一般的です。大まかな流れは以下の5つのステップに分かれます。

ステップ1:M&Aの目的整理と専門家への相談

まずは「なぜM&Aを行うのか」という目的を明確にします。方針が固まったら、M&A仲介会社や金融機関などの専門家に相談し、アドバイザリー契約を結びます。

ステップ2:ノンネームシートの作成と買い手探し

売り手企業の情報を匿名でまとめた「ノンネームシート(企業概要書)」を作成し、買い手候補への打診を開始します。関心を示した買い手候補とは、秘密保持契約(NDA)を締結した上で、より詳細な企業情報を開示します。

ステップ3:意向表明書の提示と基本合意契約の締結

買い手候補の中から条件の良い企業を絞り込み、トップ面談(経営者同士の面談)を行います。条件面で大筋の合意に至った場合、買い手から「意向表明書」が提出され、その後、譲渡価格やスケジュールなどを盛り込んだ「基本合意契約」を締結します。

ステップ4:デューデリジェンス(買収監査)の実施

買い手側が選定した公認会計士や弁護士などの専門家が、売り手企業の財務、法務、ビジネスの実態を詳細に調査します。この調査により、リスクの有無や適正な取引価格を精査します。

ステップ5:最終契約の締結とクロージング(決済)

デューデリジェンスの結果を踏まえて最終調整を行い、取締役会などの承認を経て「最終譲渡契約書(DA)」を締結します。その後、株式の移転と買収対価の支払(クロージング)を行い、M&Aの手続きは完了します。契約締結後は、新しい体制への統合プロセス(PMI)へと移ります。

M&Aで失敗を避けるための注意点

M&Aは、成約すればすべて成功というわけではありません。失敗事例に学び、事前に対策を講じることが重要です。

失敗例:デューデリジェンスの不足による簿外債務の発覚

ある企業が、事前の財務調査を簡略化してM&Aを実行したところ、買収後に多額の未払残業代(簿外債務)が存在することが判明しました。これにより、想定外の追加出費が発生し、買収の投資回収計画が大幅に狂ってしまいました。デューデリジェンスは専門家に依頼し、妥協せずに行う必要があります。

専門家のサポートを得る重要性

M&Aの手続きには、高度な法律、税務、財務の知識が不可欠です。独力で交渉を進めると、不適切な契約を結んでしまったり、税金面で損をしてしまったりするリスクが高まります。信頼できるM&A仲介会社や、税理士などの専門家と連携しながら進めることが、確実な取引への近道です。

この記事をシェア: X(Twitter) LINE

あわせて読みたい

関連データ

北海道函館市【中国料理 東春】業歴の長い中華料理店|北海道の事業承継案件
【北海道函館市】 不動産賃貸業|北海道の事業承継案件
岩手県八幡平市【ペンション あるぺじお】安比高原に立地するペンション|岩手県の事業承継案件
埼玉県北葛飾郡松伏町【有限会社中村商店】①中華料理店、②中古車販売、③不動産賃貸業を営む|埼玉県の事業承継案件
→ 案件をすべて見る

会社の名前を入れるだけで、あなたの会社の記事を1本、無料でお作りします。検索で見つけてもらう記事を、毎日2本代行します。

無料で記事を作る →

商工会議所・よろず支援拠点などが開く、事業承継・M&Aのセミナーと相談会を、地域ごとに一覧にしました。登録は無料です。
資金繰りの相談会カレンダーを見る →